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1. Seat2Meet(オランダ)

  • オランダ発祥のコワーキングスペースS2Mを視察。同本部はユトレヒトのショッピングモールの1フロアのかなりの面積を占有し、視察した日も100人以上の人間が同施設に滞留し、会議を行っていた。
  • 個人のソーシャルキャピタル(社会資本)を登録した人間が集い、互いにニーズとシーズのマッチングを行うシステムを提供しているビジネスモデルである。
  • オランダ国内に77カ所、海外に11カ所のネットワークを持つ。場所によって多少運営の仕方は異なるが、訪問したユトレヒトの本部はWiFiはもちろん、昼食(写真5,6)まで無料で利用者に提供している。
  • マネタイズは、ここで知り合った人間がプロジェクトを推進するために利用する会議室(写真2)の使用料と、月額のライセンシーのみ。会議室は、同施設だけで20室あり、どこも7~8割の稼働率である。掲示板やプラットフォームにその日予定されている会議の議題が掲示され、自らの社会資本が活用できると思った個人が事前登録する。(写真3)
  • 訪問した日も、コワーキングスペースは大盛況(写真1)。個人同士のつながりだけではなく、企業が会議室として利用したり、プロジェクトで必要なリソースを活用する目的で利用するという。行政も一室を月額契約で利用する。グーグルを含む企業もモニタースペースとして活用するほど、注目されている。(写真4)
  • 共同創始者のロンと広報のレネク(写真7,8、9)は、「これこそが、イノベーションエコシステム。私たちはこのモデルを全世界に広げたい。日本でも広島大学の“Hiroshima Future Village”に私たちのモデルを導入してほしい。そうすれば、研究者と学生が全世界の数万人の社会資本とつながることができる」と熱く語ってくれた。
  • 実は、オランダという国には「同一価値同一賃金」という法律があり、賃金の面で労働の時間によって差別されない社会システムが構築されている。また25%以上の被雇用者は、出社せずに自宅やコワーキングスペースでテレワークするという実情もある。
  • よって、日本人の一般的な被雇用者と比べ、オランダ人は勤務する時間以外に個人で取り組みたい仕事に活用できる時間があり、かつコワーキングスペースへのニーズが高いという社会情勢があることなので、S2Mのシステムをそのまま日本に移植しても同じようには機能しない。しかしIT環境が整備され、日本もテレワークの比率が高まることが考えられるため、S2Mの動きには今後も注目してゆきた。
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2. アドラースホーフWISTA(ドイツ)

  • 欧州のイノベーションエコシステムは、米国シリコンバレーのように起業家やVC(ベンチャーキャピタル)個人の相互作用によって成立する社会と違い、国や地域と大学が一体となってイノベーションを創発するシステムとなっている。
  • 今回訪れたベルリンにあるアドラスホー科学経済パーク(WISTA)という施設は、100%ベルリン市が出資するNPO法人。4.2㎢の敷地の中に、フンボルト大学の6つの自然科学系学部と10の非大学機関系研究センター、6つのテクノロジーセンター、1000の企業と16,000人の従業員が働く巨大テクノロジーパークである。(写真1)
  • ドイツはここ数年、技術分野ごとに地域集約型で技術開発や人材育成を行うことを目的としたクラスター戦略が採用されている。WISTAでは光学レーザー等の光技術、再生エネルギー、マイクロシステムと素材、ITメディア、バイオテクノロジーと環境工学などに特化したイノベーションを促進する。
  • パーク内にはそれぞれの技術や目的に特化した建物が数多くあり、例えばバイオテクノロジー技術関連の建物には、60以上の関連企業が同居する。(写真2、3)物理的に近接な距離が情報や技術の流通を促進し、イノベーションを促進するという。
  • 今回の訪問に際し、JETROベルリン事務所所長に急遽同席頂いたことで、今後の広島大学とWISTAと交流を深めるヒントをいただくことができ、非常に有意義な意見交換ができた(後述)ことに感謝したい。(写真4、5)
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3. スイス工科大学ローザンヌ校イノベーションパーク (産業部門上級職ヴィヴィアン女史)

  • 同パークには、150社の企業が入居、7つの大企業のビルと6つのスタートアップ用のビルがある。
  • 大企業が同パークに入るメリットは、欧州のトップレベルの研究機関のパートナーになれること、国際的な人材リソースを採用できること、公的研究資金が得られること、起業リソースにアクセスできること等。
  • 同大学の予算は700億円強で、1万人強の学生数のうち2000人が博士課程に進でおり、広島大学とほぼ同規模、同質の大学といえる。
  • 本学の技術移転イノベーションの取り組みは1986年から始まっており、20年強の歴史がある。
  • 2014年は、120の発明、99の特許申請、46のライセンス取得、24のスタートアップの実績。
  • CTI(Commission for Technology and Innovation )や他の教育機関と連携したスタートアップ支援スキームが確立されており、基礎研究>応用研究>市場化>プロトタイプ>商品開発>EXITと、段階に応じて支援プログラムが用意されている。
  • 企業におけるインターンシップ制度があり、修論プロジェクトとして、企業に25週間フルタイムで勤務し、企業から提示された研究課題に取り組みつつ、大学院の教員から指導を受けるものなどのプログラムも充実してる。
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(1)イノベーションパーク内 (2)コワーキングスペース (3)CTIホームページにあるサービスリスト

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[准教授 川瀨真紀 現在の活動]


  • 高等教育機関におけるフィールドワークの技法(2015年4月~現在)
・早稲田大学商学学術院
・慶應義塾大学大学院システムデザインマネジメント(SDM)

早稲田大学商学部および共創館プロジェクトにて、特別集中講義講師として、年1~2回、学部、大学院生に対して、フィールドワークの技法、デザインシンキングの枠組みを土台に、体験・実践型学習によるワークショップ型講義を行っている。慶應義塾大学SDMにおいても、特別集中講義講師として、年一回、大学院生に対して、早稲田大学と同様の講義と調査デザイン、質的調査法について講義を行っている。

  • 【企業研修・オムニバス形式】長期企業研修における課題発見・解決型(PBL)実践研修プログラム(2016年2月~現在
・株式会社アスカネット

アスカネットにて、講師として、「課題発見・解決型実践研修プログラム」の全体カリキュラム作成、またPBLによるプロジェクト作成講義・指導を担当。フィールドワークの技法、デザインシンキングの枠組みを土台に、PBLによるワークショップ型企業研修を行っている。


[特任准教授 川瀨真紀 過去の活動]


  • 高等教育機関におけるイノベーティブに考え、行動する人財育成教育(2015年6月および2016年2月)
東京工業大学「チーム志向越境型アントレプレナー育成プログラム」にて、特別集中講義講師として、年2回、社会人、学部、大学院生に対して、「イノベーティブに考え、行動する」をテーマに、フィールドワークの技法、デザインシンキングを使い、体験・実践型学習によるワークショップ型講義を行った。

  • 【企業研修・オムニバス形式】企業研修でのフィールドワークの技法(2015年6月および11月)
・日本電気株式会社(NEC)
・株式会社らいふホールディングス
NECパブリックビジネスユニットにて、講師として、「戦略策定実践プログラム」フィールドワークの技法を担当。デザインシンキングの枠組みを土台に、体験・実践型学習によるワークショップ型企業研修を行った。

  • 大学生向けデザインシンキングを採り入れたビジネスプラン作成(2015年10月)
中国経済連合会、日刊工業新聞二社共催によるビジネスコンテスト研修にて、講師として、広島県在住の大学生に対して、ビジネスプラン作成について、デザインシンキングを使い対話型アクティブ・ラーニングの研修を行った。

  • 【英日二言語】バイオデンタル教育:多様な専門性を持つチームでの課題発見・解決型教育(2015年12月)
広島大学歯学部バイオデンタル教育にて、講師として、歯学科、口腔保健学専攻、口腔工学専攻の留学生を含んだ学部生に対して、フィールドワークの技法とデザインシンキングを使った、広島大学大学病院歯科を現場とした、英日二言語のPBLワークショップ型講義を行った。

  • 【社会人講座・オムニバス形式】社会人向けデザインシンキングを採り入れたビジネスプラン作成(2016年1月)
東広島市起業家養成講座にて、講師として、講座参加社会人に対して、ビジネスプラン作成について、デザインシンキングを使い対話型アクティブ・ラーニングの研修を行った。

  • 【社会人講座】多数参加者によるワークショップ型講座(2016年2月)
広島商工会議所青年部「広島イノベーションフォーラム2016」にて、講師として、320名の参加者に対して、発想法についてデザインシンキングを使い対話型ワークショップ型講座を行った。

  • 【日英二言語】アカデミックコラボレーションを通して産学連携を考えるワークショップ型研修(2016年3月)
広島大学科学技術人材育成のコンソーシアムの構築事業「HIRAKU」(未来を拓く地方協奏プラットフォーム)およびEDGE「ひろしまアントレプレナーシッププログラム」共催
「イノベーション対話型ワークショップ」にて、カリキュラム開発講師として、企業研究開発担当者、行政関係者、大学若手研究者で構成される参加者に対して、フィールドワークの技法、デザインシンキングを使い、日英言語での対話型ワークショップ型研修を行う。

  • 【社会人講座】人財育成について異業種で考えるワークショップ型研修(2016年3月)
広島県電気工事工業組合および広島県水道工事組合共催「設備・電気青年部異業種交流会」にて、講師として、電気、水道関連企業経営者、企業内マネージャーで構成される参加者に対して、人財育成をテーマに、発想法による課題発見ワークショップ型研修を行う。


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